加藤シゲアキ「世界」の考察
NEWSの最新アルバム「WORLDISTA」が発売されました!おめでとうございます!早速聴きましたが加藤さんのソロ曲は今回も冴えてらしてなんかもうすごい良かったですね!!!(語彙力)
てか加藤さんもしかしたら、可能性は低いけどギター弾き語りしてくれたり……?
でも演出にとてもこだわる加藤さんがギター1本弾き語りは想像し難いですね。
さて、此度は加藤シゲアキさんのソロ曲の楽曲考察をしてみます。私は今まで楽曲考察をしたことがないので大したことは言えないのですが、自分なりの感想・思ったことをメモ感覚で残します。よろしければお付き合いください!
【「世界」の世界観】
ややこしいですね笑 まずは楽曲の世界観についてです。曲を聴く限り前回のソロ曲「氷温」や「escort」のような女性の存在は無さそうですね。かといって「あやめ」のような世界に対するメッセージ(?)といった楽曲とも違うと感じました。
今回のソロ曲は自称伝のような、自分自身に対する曲といった印象を受けました。曲中でも「振り返るには浅い人生を」と歌っています。
【歌詞の詳細】
この手に情けない生き様を握りしめ
誰にも託せぬ夢ばかり
刃を抱く覚悟はあるのかと
問いながら歌う
歌詞の抜粋です。ここで問うているのは自分自身に対してだと考えます。
"情けない生き様"という表現から今の自分(これは加藤さん自身とは限りません)は理想の人生とは違った人生を送っていることが予想されます。かつて描いた夢は叶えられず、しかし他人が代わりに叶えれば気が済むわけでもなく辛い。"刃を抱く覚悟"は戦う覚悟ということでしょうが、何と戦うのでしょうか。
続きを見ていきましょう。
黄昏時 帰り道 憧れの記憶
吐き出した息が獣みたいで
手に入れたかった視界の色彩はどこへ
いつしかぐらつくレゾンデートル
レゾンデートルはフランス語で存在価値という意味です。夕方とか帰り道とかって今日一日のことを振り返ると同時に今までのこと、大きく言えば人生を何気なく振り返ってしまったりしませんか。その時思い出すことは嬉しいことばかりじゃなくて、どちらかと言えば後悔や絶望の記憶。懐古した後、現実を見て息を吐き出す。ぐらつく存在価値と手に入れたかったものとは違う景色。
振り返るには浅い人生を
愛おしいながらも嘆く毎日
己の熱さを冷やかすなと呟いてる
ここで少し希望を感じます。人生に絶望してるかと思いきや、案外この人生にも愛おしさは感じている。理想と違うと嘆きながらも良いところも見つけている。しかしそれでも、自分の熱い気持ちは冷ましてはいけない。周りに流されて現状維持のままではいけない。まだ理想を諦めていない。
ここまでの歌詞で、私はある曲の主人公を思い出しました。
「エンドレス・サマー」です。この曲の歌詞はこうです。
まだ夢に夢見た季節が心(ここ)にあるから
僕らは行くよ もう一度 輝く自分を探す旅
やがて僕らがありふれた大人になっても
扉はいつも きっと あの夏に繋がっている明日を夢見たキセキは今日もどこかで
「まだやれるよ」って 君の 背中押してくれるから
いまの自分が思うような自分じゃなくても
扉はきっと きっと あの夢に繋がっているから
多分、というか確実に加藤さんはエンドレス・サマーのことは考えていないと思うんですけど、個人的には今回のソロ曲の主人公とエンドレス・サマーの主人公は少し似てると思いました。今の自分に満足してなくて、ここから違う場所へ、あの頃思い描いた場所へ行きたいと思っている。世界の主人公の方が反骨精神強めですが、共通する感情がありそうだなと思いました。
話を戻しましょう。
一体あれはなんだったのか
半径数メートルさえ距離を保てないまま
強くあれと誓い立てる夜
ここで印象的なのはルリビタキという言葉ですかね。
こちらルリビタキちゃんです。
ルリビタキの特徴を大まかにまとめると
・青い羽の鳥
・群れでなく単独で行動
といったところです。ルリビタキは日本版「幸せの青い鳥」として有名な鳥です。見た目が非常に美しくて加藤さん好きそうだな〜と思いました笑
もう一つの特徴である単独で行動する点。ここと"半径数メートル〜"の歌詞が関係してくると考えます。主人公は周りと群れずに行動するほどの強さは持っていなくて、でも理想を手にするために強くあれと、輪からはみ出す強さを持つ人であれと自分を奮い立たせているのではないかと。
ここの場面で時間が夜になっています。少し前の歌詞では黄昏時の帰り道だったので、この曲は1日の中の夕方から夜の思考を切り取ったのかなと思いました。人間ってその時間帯に考え事をしがちだと思います。
どこがで生きてる誰かに悩んで
どこがで生きてる誰かに頼って
どこがで生きてる俺も誰かでどうすりゃいいの
ここが解釈が難しくて……!"誰か"のことで悩んだり"誰か"に頼っても、その誰かと自分は大差ないということ。あの人みたいになりたいと悩んだり、そのためにこの人に頼ったりすること。あの人もこの人も自分と同じなのに何故違うのか、嗚呼どうすりゃいいの。ということかなと……。
あぁたくましさは 倒れた木々のように
再び根づく日まで 願いを込めて
このCメロからラスサビにかけてが幾分前向き度が増えます。
この手に情けない生き様を握りしめ
誰にも託せぬ夢ばかり
諦めるにはまだ早すぎるだろう
ひたすらに走れ
求めていたのは愛じゃなかったか
求めていたのは夢じゃなかったか
求めていたのは魂じゃなかったか
ここで主人公が色々うじうじしてたのを吹っ切って"ひたすらに走れ"と訴えます。愛や夢や魂を求めていたかつての自分に恥ずかしくない現実へと。
世界はここにある
貴様が世界だ
ここで"貴様"と二人称を使っていますが、これは自分から自分への叱咤激励なのではないかと考えます。他人に対して貴様ってあまり使えなくないですか?あまりに上からで失礼というか、少し見下した言い方ですよね。ただ情けない生き様をしている自分に対して使う表現としてはぴったりかと。
【想像した人物像】
たぶん加藤さんの解釈と違うんですけど、私は30代の平凡なサラリーマンが主人公のイメージでして……。
良く言えば人間味があるんですけど悪く言えば煮え切らなくてめんどうくさいプライド高めな主人公だと思うんですよ笑
サラリーマンじゃなければ駆け出しの役者さんとかですかね…でも若い人にしては諦念が強めかなぁと思いました。
最後で自分こそが世界だと言っているところも若者のエゴではなく、ある程度人生経験を積んだ人の激励の言葉だと感じました。周りに振り回されなくていい、気を使わなくていい、自分こそが世界だとふんぞり返れ、といった強くあれという気持ちからきた言葉かなと。
曲調も落ち着いてるし、加藤さんの年齢から考えても30代くらいの人の歌だと思いました。
こんな感じです。まとまりがなくてすみません笑
自分が感じたことを書いてみましたが、考察初心者ですので色々と違うところばかりだと思います。ほ〜んそういう考え方もあるかぁ〜ぐらいの感じでお手柔らかにお願いいたします笑
何はともあれWORLDISTAたのしみですね!早く参戦したいな〜!!